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Interview2022.08.04

あの人の“マイフェイバリット渋谷”。
第2回:朝倉洋美(デザイナー)

Interview2022.08.04

あの人の“マイフェイバリット渋谷”。
第2回:朝倉洋美(デザイナー)

渋谷にゆかりのある方にご登場いただき、その方から見た渋谷を紹介いただくこの企画。第2回目は、クリエイティブグループ「Bob Foundation(ボブファウンデーション)」の朝倉洋美さんにご登場いただきます。仕事場として通うようになり、好きになったと言う渋谷の、偏愛スポットをご紹介します。

変わり続ける「渋谷」で見つけた、知らなかった文化の魅力と、人と人を繋げる力。

手描きとコンピューターを行ったり来たりして作品を作る、デザイナーの朝倉洋美さん。「事務所を構えたことでとても近い存在になりました」と言うように、それまでなかなか足を運ぶことのなかった渋谷に通うようになりました。自分とみんなを繋げてくれる、かつ異文化を楽しめるスポットについて話していただきました。

――渋谷はどんな街だという印象ですか?

朝倉 思い出の話になってしまうんですけど、一番印象に残っているのが、高校2年生の大晦日。当時、通っていた美術予備校の友達3人と明治神宮に初詣に向かったんですが、すごく混んでいて「やめよう!」って(笑)。近場の地下駐車場で暖を取ったのが濃く残っているかな。

親戚が東京に居たり、美術予備校にも行っていたりしていたので、地元の浜松からたまに訪れていたんですけど、渋谷駅の乗り換えの多さにはなかなか慣れなくて…。そして近年は渋谷駅周りの改装で「ここかな?」と思って通った改札が行きたかったのとは全然違う電車のホームにつながっていて、もういいよ! って心折れて(笑)、あまり来なくなった時期もありましたね。

――一時期離れていた渋谷にまた来るようになったのには、理由があるんですか?

朝倉 一昨年から、事務所を渋谷に移転したのが大きいです。もともとは広尾に事務所があったんですが、コロナをきっかけに家で仕事をするようになって。でも、全く仕事が手につかなくて(笑)。これは気分転換も含めて外に出て、フレキシブルに動けた方が良いなって思って、仕事で知り合ったサインペインターでありグラフィックデザイナーのピーター(Letterboy)の渋谷の事務所をシェアさせてもらっています。

それからは、買い物したり食事したり、渋谷を日常使いするようになりましたね。渋谷ヒカリエだとB2の「ル パン ドゥ ジョエル・ロブション」でたまにパンを買います。実は仕事でも関わりがあり、同じ渋谷ヒカリエ5Fの「コレックス」では壁に絵を描いたり、ショッパーのデザインをさせてもらったりしました。

――朝倉さんの偏愛渋谷スポットをお伺いしたいのですが、どんな場所がありますか?

朝倉 まずは事務所のすぐ近くにある「FLUffY」という小さなベーカリー。

お店の前を通る時、だいたい人が2〜3人くらい外で待っていて、ピーターに「あのお店ってパン屋さん?」って聞いたら「すごくナイスだよ!」って。私もピーターもご飯が好きで話が合うので買ってみたら、むちゃくちゃおいしかったんです!

お客さんが1人入れるくらいのこぢんまりとした店内。

一番のお気に入りは「ベーグルサンド あんこ&クリームチーズ」(400円)。あんことクリームチーズの相性の良さや存在感はもちろんなんですけど、ベーグルが負けてないのが良い! もちもちして弾力があって、ニューヨークを感じられます。

自分用に買うだけじゃなくて、手土産としてもよく持っていってます。お惣菜系のパンを買って、カットして渡してオードブルのようにしています。おいしいって喜んでもらえるので嬉しいですね。

ベーグルサンド あんこ&クリームチーズ400円。
事務所の自分の席に座って大好きな「ベーグルサンド あんこ&クリームチーズ」を頬張る朝倉さん。
店舗情報

FLUffY
住所:東京都渋谷区鶯谷町4-15
電話番号:03-3461-8655
営業時間:火曜、木曜〜土曜11:00〜19:00 ※土曜はパン教室開催のため、休業の場合もあります

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事務所近くのお店で通っているのが「七宝麻辣湯(チーパオマーラータン) 渋谷店」

2年前の冬に店の前を通ったら、外に人がずらっと並んでいて。寒かったし、温まりたいし、春雨って体にいいかも、と思ってふらっと入ってみたんです。テイクアウトして事務所で食べたんですが、自分に合う辛さのセレクトを間違えて、その日はぶつぶつ言いながら食べました(笑)。

さまざまな具材が並ぶショーケースから好みのものをチョイス。スープの辛さは辛くない白湯の0番〜無限まであり、味も好きにアレンジすることができる。

でも少し経ってから、なぜか“また食べたい”と思って再訪。具材をすごく吟味し、豚バラ肉など出汁が出るものもセレクトをして、辛さも一つ下げてオーダーしたら良い感じに完成して“旨――――――い!”って。お持ち帰り用の黒酢や生姜、ニンニクも全部入れたり、スープをアレンジしてトムヤム味にしたり、システムがだんだん分かってきて、気づいたら3日に1回通うようになってしまい、自分でブレーキかけたくらい(笑)。

具材を渡したら、目の前でサっと作ってくれる臨場感も楽しい。
アレンジを加えた朝倉さんオリジナルの麻辣湯(1,267円)。この日は具材に、マイタケ、キグラゲ、青梗菜、イカ団子をセレクト。味はトムヤムに変更している。
店舗情報

七宝麻辣湯 渋谷店(チーパオマーラータン しぶやてん)
住所:東京都渋谷区桜丘町15-18
電話番号:03-3780-0066
営業時間:11:30〜23:00(L.O.22:30) ※年末年始、お盆期間は休みの場合があります

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――他にはどのような場所に行かれるんですか?

朝倉 クラフトビールが飲める「Mikkeller Tokyo」。ここはビール好きなピーターに教えてもらったお店。

窓が思いっきり開けられているからか、外国の方も来やすいみたいで、お客さんが多くて楽しいです。ちょっと違う空気や雰囲気を味わいたい時に行きますね。

「Mikkeller Tokyo」を教えてくれ、事務所をシェアしているピーターと一緒に。

店名の『ミッケラー』はデンマークのビールブランドなんですが、こちらのお店には他のクラフトビールも置いてあります。長野県・野沢温泉村でクラフトビールを造っているイギリス人のトーマス・リヴシーさんという方がいて、彼が作っている「AJB Co.」というビールにもここで出合いました。すごくおいしいんですよ。

海外にいる外国人って繋がりやすくて、その繋がりが広がっていく。でも、そこで固まるだけじゃなくて日本人も巻きこんで楽しもうとしてくれるところがすごく心地よい。知らなかったカルチャーを教えてもらっています。

毎日20種類以上のクラフトビールが並び、オーダーをするとタップからその場で注いで提供してくれる。
店舗情報

Mikkeller Tokyo
住所:東京都渋谷区道玄坂2-19-11
電話番号:03-6427-0793
営業時間:月曜〜木曜16:00〜24:00、金曜16:00〜24:30、土曜12:00〜24:30、日曜・祝日12:00〜24:00

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ここまで飲食店ばかりを挙げてきましたが、最後は渋谷スクランブルスクエアと渋谷ストリームを繋ぐ、渋谷駅東口歩道橋からの景観。

池尻方面に向かう246を眺めると香港っぽさを感じるんです。立体になっているから下に車がいっぱい通っていて、香港にもある台湾ティーカフェの「ゴンチャ」があって、ビルが建ち並んでいる様子に、香港のセントラルエリアにいる気分になれる。香港島側にはこんな歩道橋がビルからビルへ繋がっているんです。コロナ前は年に2〜3回は行っていたので、懐かしくて「香港行きたいなー!」って思いながら通っていますね。

「ここからの眺めは香港マニアにおすすめです!」と朝倉さん。

初めて香港に行った時、空港に降り立ってから電車に乗ってセントラル駅まで行ったんですけど、一度もトランクを担ぎ上げず、転がしながら進むことができたことに驚いて、すごい進んでいる都市だなって感じた。でも駅から出た瞬間、ムーンってめちゃくちゃ暑くて(笑)。その感覚に、なぜか好き! って思えたんですよね。めちゃくちゃおもしろいって。

開発されているんだけど下町感も残っていて、その混ざり合っている雰囲気は香港と渋谷は似ているなって思いますね。これからの香港の行く末が気になります。

渋谷駅東口歩道橋の下にある「ゴンチャ 渋谷スクランブルスクエア店」で阿里山ウーロンティー380円(アイスMサイズ)をいただきながら一息。「初めていただきましたが、スッキリしていておいしい!」
店舗情報

ゴンチャ 渋谷スクランブルスクエア店
住所:東京都渋谷区渋谷2丁目24−12 スクランブルスクエア 1F
電話番号:03-6805-0534
営業時間:10:00~21:00

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――朝倉さんのフィルターを通した渋谷は、異文化を感じられる場所なのかなと思いました。

朝倉 自分の文化とは違うものがいっぱい点在しているなと思います。知らないモノやところがいろいろ集まっているからおもしろいですね。ちょうどこの間、15歳と13歳の姪っ子にプレゼントを買うために渋谷をうろうろしていて、アクセサリー屋さんにふらっと入ったんですよ。渡したらすごい喜んでくれて。すぐにプレゼントやお土産が見つかるのはとても便利でありがたいなって感じたと同時に、自分と人を繋げてくれる場所でもあるのかなと思いました。

事務所があることで通うようになったので仕事場として利用していますが、私、意外と日常使いしてますね(笑)。駅がさらに開発されて電車の改札は未だにわからないですし、変わりゆく街なんだなって思います。でも、これからも人と人を繋げてくれる街として輝いていてほしいです。

朝倉洋美
デザイナー
2002年、夫の朝倉充展氏とともに、デザインユニット〈Bob foundation〉を設立。立体物、ペインティング、イラストなど幅広いジャンルで活動する。
公式HP:https://www.bobfoundation.com/

*2022.7月現在の情報です。内容など変更になる場合があります。
*各店舗の営業時間等詳細は、店舗に直接お問い合わせください。
*価格はすべて税込表記です。

photo:Mihoko Sakamoto text:Yuko Watari