渋谷ヒカリエ出張版
渋谷ヒカリエ出張版
今回の一皿:<まぐろ問屋三浦三崎港 恵み>の
まぐろとろのひっかき軍艦
まぐろ好きが歓喜する卸直営の廻転寿司店。
アジア圏のみならず、アメリカやヨーロッパでも市民権を得ている廻転寿司。思い立ったときに気軽に行くことができて、好きなネタを好きなだけ堪能できるのが最大の魅力。最近は地方から東京に進出する店も多く、競合店との差別化を図るべく、さまざまな個性を打ち出す店が増えている。
渋谷ヒカリエ内に店を構える<まぐろ問屋三浦三崎港 恵み>は、店名のとおり、“高級魚”としておなじみのまぐろが自慢の廻転寿司店。関東唯一にして、日本でも有数のまぐろの水揚げ量を誇る神奈川県•三浦三崎港で50年続くまぐろ卸が手がける店とあって、その品質の高さやあつかう部位の多さでまぐろ好きの心をときめかせている。三崎ブランドのまぐろのおいしさの秘密は、船上で水揚げされた直後に-60度で凍結し、運搬中も超低温冷蔵庫で保管されるため、鮮度のよさが保たれたまま消費者のもとに届くところにある。<まぐろ問屋三浦三崎港 恵み>では、そうして仕入れたまぐろをさらにおいしく食べてもらいたいと、さまざまな工夫を凝らして提供しており、その種類はなんと19種以上。内容はシーズンによっても変わるが、店を訪れた人の多くが注文するという通年メニューの「まぐろとろのひっかき軍艦」は、皮目についた身を手作業でかきだし、うず高く盛りつけた迫力のひと皿。箸で持つとその重量がずしりと感じられるほどのボリューム感で、口いっぱいに頬張れば甘い風味が一気に広がり、身がふんわりととろける。これを2貫で620円という価格で提供できるのは、やはり老舗のまぐろ卸直営店ならではだ。
めばちまぐろを塩漬けにし、ひと晩寝かせた「燻製塩漬けまぐろ」は、ねっとりとした食感と鼻を抜ける薫香がクセになるひと品。赤身といくら、とろろのコンビネーションを楽しめる「真っ赤なまぐろのとろろのせ」など、新鮮なまぐろのオンパレードに心が弾む。さらに、運がよければ、まぐろの目の裏側でしっかりとした肉感と濃厚な旨みがたっぷりの「カクレミ」という超希少部位を味わえることも。もちろん、まぐろ以外のネタも新鮮なものを揃えており、握りは2貫140円から930円まで用意している。魚同様に、使用する食材もネタとのバランスを考慮しながら厳選。シャリに使う米は北海道産のキリリと粒立ちがよいものを、海苔も有明産の香りが高いものだけを選りすぐっている。
食材の値段の高騰化がすすむなかでもランチのセットメニューは、めばちまぐろやサーモン、本日の日替わりネタに味噌汁がついて1420円に設定するなど「おいしい寿司を安心価格で」という企業努力に頭が下がる。
卓上に備えられたタッチパネルからの注文も可能で、本日のおすすめやサイドメニューもひと目でわかるシステム。仕事やショッピングの合間にひとりでさっと握りをつまみたいときはカウンター、ゆっくり食事をしたいときはテーブル席と使い分けができるのも嬉しく“廻転寿司”のエンタメ感を楽しみながら、握りたての寿司を味わえるとあって、週に数回通うリピーターも多いというのも納得。
渋谷ヒカリエ店では時期によってさまざまなフェアも開催しており、3月9日までは、LINE登録で、中とろや頬のたたきといったおすすめのまぐろが毎週一貫無料になる「GO GOまぐろパス」を実施。まぐろの“1本釣り”で攻めるもよし、旬魚の刺身をつまみながら日本酒やワインをゆるゆると飲むもよし。自分流の楽しみ方が無限に広がる廻転寿司でしあわせ気分にひたりたい。
illust : Maori Sakai text : Keiko Kodera
*2022年2月現在の情報です。内容など変更になる場合がございます。
*営業時間については、渋谷ヒカリエホームページでご確認ください。
*価格はすべて税込表記です。